2013年4月14日日曜日

映像の色破綻

先日の桜の映像を編集していて気付いた事。
というか、知っていたが自分で撮って触って改めて実感した事についてです。

映像制作する上で基本的に実写シーンについては
コントラストや色調補正などを行う事が多いです。

そこで今回の桜の映像も少し調整を行いました。
が、ほとんど弄れない。。。

というのは「EOS 5D markⅢ(以下5D3)」で撮影する映像は
ダイナミックレンジが狭いからです。
ダイナミックレンジとは明暗部を表現する幅の事。
つまり撮影時に明るい部分や暗い部分をしっかりと認識する事ができれば、
色の階調をキレイに表現する事ができるわけです。

で、今回の作った映像でその違いを確認してみました。


この時点では特に大きな違いは感じません。
なので編集していても波形モニターで見ない限り気づきにくいです。
ですが、黒へフェードアウトしようとすると。。。


ご覧のとおり、空の雲の部分が破綻しているのがわかります。
つまりハイライトである雲の部分が白飛びした状態で記録されているという事です。
色調を弄る事でそれが表に現れたってわけですね。
と言うことは、5D3で撮影した映像に関しては
ほとんどカラコレないしグレーディングはできないという事になります。

となると、撮影する時がかなり重要になってきますね。
編集時にあーして、こーしてってのは基本的にできないと考えておいた方が良いです。

因みにキヤノンの場合もっと本格的な機材になってくると
「Canon log」なんてものがあるので、その辺の心配はあまり必要ないです。


この問題を解決しようと「technicolor」って企業が「Cinestyle」という
EOS用のピクチャースタイルを無料配布していていて、
それを使えば少しは「Canon log」的な効果は得られるようですが
これにも色々と問題があり「解決」とまでは行かないようです。
(私はダウンロードしただけでまだ試せていませんが…)


今回の記事については映像屋としては常識で今更的な内容でしたが、
私自身の忘備録として書かせて頂きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿